母が着たウエディングドレスを着て

「本当にこんな昔のデザインでいいの?」という母の言葉に対して、私はデザインなんて関係ないと答えました。これは以前、私が結婚式で着るためのウエディングドレスについて相談し合っていたときの話です。私はこのとき、母の持っているウエディングドレスを借りることはできないかと、母にお願いをしていました。というのも、母が自分の結婚式で着たウエディングドレスは、自分自身で購入したもので、それが母の実家に保管されていたからです。ウエディングドレスというと、結婚式場でレンタルすることができるものですが、母の場合は新しいものを購入していて、しかもそれはたった1度着られたのみで、ほとんど新品のような状態のままに保管されていました。

そこで私は、自分の結婚式を迎えるにあたって、その母の持っているウエディングドレスを着たいと申し出たのです。それは、保管されているウエディングドレスが勿体無いとか、自分でレンタルしたり購入したりするお金をかけたくないという理由ではなく、母も着ていたウエディングドレスだということに惹かれたからです。母は私にとって、自分のお母さんという存在でありながらも、私をここまで育ててくださった女性として、とても尊敬している方です。そんな母のウエディングドレスに身を包むことができるというのは、幸せこの上ないことだと思いました。そうして母にウエディングドレスを貸してほしいと言ったところ、母は快く了承してくれたのでした。母は私の気持ちなんて知らず、昔のデザインであることや、古びてしまっているのではないかと、その見た目ばかりを気にしていたのですが、私にとってそれはどうでもいいことでした。もちろん、綺麗なウエディングドレスに越したことはありませんが、それは人の想いに勝るものではありません。

私は実際に母のウエディングドレスを目の前にしたとき、これが世界で1番美しいウエディングドレスだと思いました。こうして私は、母のウエディングドレスを着て、自分の結婚式を挙げました。そんな私を見た母はもちろん、父や祖父母までもが喜んでくれて、まるで母のようだとも言ってくれました。尊敬している女性のようだと言われた私は、とても幸せな気持ちで結婚式を挙げることができました。私は自分の結婚式で、母のウエディングドレスを着ることができ、本当によかったです。これは私の人生の中でも、1番大きな思い出になっている出来事です。

 

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